or WASTE

EUROPE

[Bruxelles] “落穂拾い”で食材を救え!

840_belgium_2017_12.jpgtext by Maki Miyazaki
photograph by Benajmin Brolet
(『料理通信』2017年12月号/「ワールドトピックス」より)

国連食糧農業機関 (FAO)によると、世界中の食料品生産業界が排出する「無駄」「損失」は1年間に30%もある*。そのうちの54%は食品生産過程にあり、食品になる以前の段階、つまり農産物の収穫過程や保管方法に問題があるという。

これを受けてブリュッセルのファストフード店「エクスキ」は、消費者にフードロスを訴える手段として“落穂拾い”を提案している。同店は持続可能な農業を応援し、ビオやトレーサビリティへの関心も高く、現在5カ国に90店舗を持つ。落穂ひろいとは、夕方から翌朝までの間に畑に残った野菜を手で集めることで、法律でも認められている行為。

2016年は1.2トンのジャガイモを採集した。これで得た農作物は、ホームレスや受刑者らの社会復帰援助など奉仕活動を行う慈善団体「魔法瓶運動」に渡り、11月から4月末の間、ブリュッセル中央駅での低収入者や路上生活者への食事に利用される。クリスチャンの多いベルギーでは落穂拾いに賛同する人も多く、国を挙げたフードロス対策につながっている。

*世界の農林水産業の発展と農村開発に取り組む国連の専門機関。本件は2011年5月、国際包装産業フェア(ドイツ)における国際会議で報告された

◎ EXKi SA
www.exki.be

GET INSPIRED

Sweden[Stockholm] 材料を育てて作るサステナブルなストリートフード
サステナブルな料理人として有名なポール・スヴェンソン。ストックホルムガス社と提携してプロジェクトが注目。100%バイオガスを使ったフードトラックで、料理の注文を取り限定300個の注文数を元に材料となる野菜を育て始め、料理を渡すのは9月という...
Belgium[Bruxelles] 健康とより良い世界のための“グリーンガイド”
一ツ星シェフのフランク・フォル氏が、30年前ベルギーで初めて野菜だけのコースを発表した。以来、野菜や果物にフォーカスすることに専念。『ゴ・エ・ミヨ・グリーンガイド』ベネルクス版を編纂し、テレビで野菜料理を紹介するなど、一般人の啓蒙に努めた。...
Norway [Oslo] 社会復帰をサポートするカフェ
「エーリック・カッフェ」は薬物中毒者や路上生活者が店員を務めるカフェ。設立者はストリートマガジン『=Oslo』の発起人で、雑誌販売などを通して彼らが社会復帰するための支援活動をしている。
England [London] 東ロンドンの“世界で最もエシカルなパブ”とは?
東ロンドンに“世界で最もエシカルなパブ”と銘打った「グリーン・ヴィック」がオープンし話題。小麦の茎を使ったストローや廃棄されたパンを原材料に使ったクラフトビールの他、フェアトレード製品のジンやウォッカなど社会的支援につながるものが並ぶ。
Peru [Lima] ゴミのない世界へ動き始めたリマのシェフたち
廃棄食糧の再資源化を専門とする「シンバ」。契約レストランから食品残渣を回収し、オーガニックとそれ以外に分別。前者は自社工場で家畜飼料に加工し提携の養豚場に提供、後者は正規の食品リサイクル業者に処理を依頼。